軍事占領下の沖縄「A」サイン飲食店
この[A]サインという標識は、アメリカ軍人と軍属者が、店を利用しても良いという許可証のことで、「APPROVED」の頭文字からきているのだそうであります。治安が安定した1953年頃から、米兵とその軍属らも基地の外で、休暇とか飲食をしてもよいという事になったのだが、にわかに親米的となった一部の追随者の飲食店経営者に与えられものです。
米軍当局によるその衛生基準は厳しくて、規定によれば店はコンクリートづくりで、トイレはタイル貼り、ペーパータオルが備え付けられ、全面道路は舗装されていなければならないとか、店全体が清潔で常に清掃されていあなければならない。使用人は週に一回、保健所で検査を受けなければならないとかで、相当に厳しいものであったようです。当然の事ですがリューチゥーアン(琉球人)は、立ち入り禁止でありました。
何度かジョンソン軍曹に連れられて入ったが、抜き打ちで巡回に来たMPに「ゲラリヒヤー」と店外に追い出され警棒で殴られた。その黒人の軍曹が「俺の友人だ。何をしやがる」と抗議をしたら、彼は即刻逮捕されて営倉入りとなった。白い豚のMPは黒人兵と、黄色い沖縄人が大嫌いなようだった。しかし店の中で食べたステーキとか、ラッキーラガービール、黄色い色のアイスクリームは、最高に旨かったなあ~。生まれて初めて食べたレタスは、この世のものとも思えぬ程に美味しかったです。
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