これが.又.如何し様もないほど美味いのよ・・/
[方言名・バンシルー] むかし、昔、そのまた昔のずっと昔の古い話ですが・・、今を遡ること半世紀前に(具体的に申すと55年ほど前)僕が沖縄で季節の食べ物として、唯一「自由自在に食べれた最高に美味い」果物でした。あの忌々しい太平洋戦争で日本国で唯一熾烈な地上戦が展開された沖縄本島では、水平線が見えなくなるほどにアメリカの艦船が島を取り囲み、連日連夜のB29での空爆は「鉄の暴風」といわれた程で、当時の島の人口の四分の一が無残にも殺戮されて、山野は無慈悲なアメリカ軍の火炎放射器で焼き尽くされて一木一草も残らぬ焦土と化しました。
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イクサから7~8年も経った小学3~6年の頃でしたが、僕らの今でいう「課外学習」というものは・・・、山野での敵味方の区別のつかない白骨化した遺骨の収集作業でした。アメリカ製のHBTとかいう頑丈な布地で作られたバケツみたいな袋を引っ提げて週に2時間ほど、あの、『守禮之門』辺りから、王家の玉御殿、一中健児の塔あたりまで足を棒にして回った。そんな或る日のこと官有地の雑木林の中に、このバンジロウの木をラッキーにも5本ほど見つけた。当日は誰よりも収集成績を上げようと単独で藪の奥深くまで入り込んだので、その5本の「美味しい果実」を実らせる木は、その後末永くボクだけのオンリーワンの夢の木となった。
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