今日も7~8人の御来訪者が・・・/
【・・現場での小さな専用室・・】
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僅か8畳ほどの小さな個室ではあるが、ここが僕の日々の働きの拠点です。セパレートされた空間なので、訪れる人々はココで和気藹々と語らう。苦情を申し立てに来られた方は、その胸の内を滔々と吐露し、相談事に訪れた方はその内容を、なんの躊躇いもなく打ち明けてくださる。若き社員達も悩み事の相談にやって来る。いわゆる「駆け込み寺」でもある。彼等の親父さんか、ガンコ爺様と同年代の古老なので、ほんの10~20分ほど語らえば、元気良く現場へと戻っていく。
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部屋のドアには「御近隣相談室」のプレートも掲げてあり、訪れてくださる「お客様」には、先ずは自分自らお茶を差し上げて、穏やかで静かな声で御用向きを伺う。中には入って来られるなり語気も鋭くて荒々しく「オメーの現場に出入りする大型ダンプに、けたましいクラクションを鳴らされて頭にきた」と声を荒げる方もいるが、お話しをしている間に穏やかになられる。人との対話とか話術は苦手なほうだけど、穏やかに話す術については・・「守禮の邦」・・からやって来たので心得ている。
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これまで多くの修羅場を潜り抜けて来たので、苦情の原因が当方にあるは十分に承知。先ずは深々と頭を下げて、先方様の言い分に謙虚に耳を傾けて、その苦情要因が現場努力で改善できるものについては、その場で「こういう工夫をすれば、申し出の件の迷惑は軽減できるかと思います」と、改善策を示してその実行を約束する。受け入れ難い問題については、その理由を明解に申し述べて御理解をお願いする。とても神経が磨り減る仕事だが、自分のオンリーワンの仕事と思って頑張るしかない。
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ご近隣からの[苦情・抗議]で現場の作業を止めた事はないが、現場の周りで御不幸事があった場合などは、特に「お通夜」などのお弔いの時間帯に入ると、現場での騒音振動の伴う作業は中止の指示を出す。町内会の役員様との連絡・連携を怠らず、外周の歩道や道路の清掃を実施したり、お祭りや町内会行事などへは積極的に参加をする。この部屋はそんな相談・協議の場でもあるのだ。訪れる方々には、事務所経由での内線電話が嫌ならばと、自分の携帯電話の番号のメモを渡す。(完)
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